ゴルフは、子どもからお年寄りまで楽しめるスポーツです。けれども、幅広い年代の人が多いということは、それぞれのゴルフレベルもバラバラ。レベルがバラバラだと、ゴルフが上手い人が有利な試合になってしまいますよね。
でも、そんなゴルファーの間にあるレベル差を上手く調整して、さらに、メリットまでつけてくれる制度が「ハンディキャップ」です。
今回はハンディキャップ制度と使い方、そして、計算方法を紹介します。
ハンディキャップとは?
ゴルフコンペなどで、ゴルフが上手な人が上位にいつもいる場合、コンペは長く続かないものです。そこで考えられ、与えられたのが「ハンディキャップ」制度。
ハンディキャップを設定することで、参加者全員が均等に優勝や上位の順位へ入れるチャンスが与えられます。
ゴルフの基本は18ホールをパープレー(スコア72)で回ります。例えば、アマチュアゴルファーが「112」でラウンドをした場合に、ハンデが「30」とすると、コンペでのスコアは112-30で「82」と計算されるのです。つまり、ハンデがあることで、上位に入るチャンスが掴めるわけです。
ハンディキャップの種類
ハンディキャップには2つの種類があります。それは「オフィシャルハンデ」と「プライベートハンデ」です。
オフィシャルハンデ
オフィシャルハンデは、JGA(日本ゴルフ協会)の規定にもとづいて査定されたハンデのことです。日本で唯一のオフィシャルハンディキャップになります。ハンデの数値がしっかりと決められているため、他のゴルファーと公正な比較が可能です。
オフィシャルハンデには正式な取得が必要になります。規定の組織・団体のいずれかに所属をして、規則に従うようになります。さらに、オフィシャルハンデが適応されるコース(JGA/USGAコースレーティング・スロープレーティング)で、ラウンドしたスコアカードを提出しなければいけません。
常に最新であるスコアカード10枚を提出し、最低2年間に10枚以上のスコアカードが必要となります。それをもとに、ハンデの査定が行われ「JGAハンディキャップ証明書」が発行されるのです。
ハンディキャップ証明書を取得しておくと、公式戦に参加するときの基準として利用できます。競技としてゴルフをする人にとっては、大切なアイテムになるでしょう。
プライベートハンデ
プライベートハンデは略式ハンデと呼ばれ、まだ初心者やオフィシャルハンデを持っていない人が、コンペに出場するときのプレーをするときに使います。
プライベートハンデには主に3種類の算出方法があります。
- ペリア方式
- 新ペリア方式(ダブルペリア)方式
- 新々ペリア方式
3つとも、18ホールの中からハンデ算出用に選定された「隠しホール」と呼ばれるスコア合計からハンデを算出します。3つ、それぞれの違いとは、基準のホール数と掛け率がそれぞれ異なります。以下が、それぞれの基準です。
- ペリア方式
→ 隠しホール6(OUT/INそれぞれ3)ホール、パー24。スコア合計3倍。
- 新ペリア方式
→ 隠しホール12(OUT/INそれぞれ6)ホール、パー48、スコア合計1.5倍。
- 新々ペリア方式
→ 隠しホール9ホール、パー36、スコア合計を2倍。
ハンディキャップの使い方・計算方法
具体的にハンディキャップの使い方・計算方法を紹介します。
前述の3種類のハンディキャップの中で、特によく用いられるが新ペリア方式です。今回は新ペリア方式を使った計算方法を行ってみます。
新ペリア方式の規定は、パーの合計が48となる12ホール(OUTとINが6ホールずつ)を選びます。その後、プレーが修了したら、12ホールのスコア合計を1.5倍して、コースのパー(通常72)を引きます。そして、さらに、引いた数から0.8を掛けた数字が、ハンデとなるのです。
わかりやすくすると、例えば、隠しホールの合計打数が60だった場合には。
(60×1.5-72)×0.8=14.4
というように、ハンディキャップの算出が可能になるのです。
つまり、隠しホールでよくないスコアで終わっても、それ以外のところで、少なく打てればスコアが上がりやすいのです。
まとめ
以上をまとめると、
- ハンディキャップは参加者全員が均等に競えるルール
- ハンディキャップには「オフィシャルハンデ」と「プライベートハンデ」の2種類がある
- ハンディキャップの計算方法は新ペリア方式が多く使われている
ゴルフ初心者でも上位入賞が狙えるハンディキャップ。良い位置が狙えれば、さらにゴルフが楽しくなります。また実力が上がれば、オフィシャルハンデも可能なので、ハンディキャップを用いてどんどんゴルフの腕を成長させてください。